【北朝鮮】エンジニアが韓国からDMZを訪れる

韓国

 ネットワークセキュリティを勉強している人からすればDMZ(DeMilitarized Zone)という言葉は聞き馴染みがある。日本語訳で「非武装地帯」。社内と社外のネットワークを分けたときにその中間に位置する、基本的に一般のユーザがアクセスできる公開したWEBサーバなどを配置する場所だ。

 私は今までDMZをIT用語だと思っていたが、元ネタは本当に停戦状態の国境にある非武装地帯ということを知った。今回は北朝鮮と韓国の国境付近にあるDMZを訪れてみた。

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DMZツアーに申し込む

 まず驚いたのは、DMZには個人ではいけないということだ。30人以上参加するツアーでないと入れないという。普段はツアーなどは申し込まないのだが、一人でふらっと行ける場所ではないと知り仕方なくDMZツアーに申し込む。価格は大人一人約8,000円。妥当。

 ソウル市内からバスで1時間。車内ではガイドさんに朝鮮戦争の歴史について解説していただいた。なんと日本語で。

 DMZの手前にある臨津閣平和ヌリ公園には朝鮮戦争関連の資料や慰安碑が存在する。DMZツアー、めちゃめちゃいるじゃん。

 当時物資の運搬に使用されていた機関車だ。なんと日本製。北朝鮮に壊されるくらいならと韓国側が自分たちで破壊したとのこと。

 付近には北朝鮮まで続いている線路がある。韓国、北朝鮮の国交が回復する日を願って線路はいつでも使える状態にしてあるのだ。ソウル駅の3駅となりはもう北朝鮮の領土らしいから驚きだ。

 橋を渡ればDMZだ。最初はエンジニアとしてDMZに行ったエピソードトークをしたかっただけだが、停戦の最前線にいると思うと気が引き締まる。

北朝鮮を眺める

 国境近くまで来た。

 展望台がある。ここから北朝鮮側の街を見ることができる。

 基本的にDMZは韓国国籍の人は行くことができない(正しくは申請がめちゃめちゃめんどくさい)。ここに訪れる人は皆観光客なのだ。

 初めて自分の目で北朝鮮を見た。ニュースでしか見ないものだと思っていたから少し感動を覚える。

 頑張って撮ってみた。これが限界だった。

 近くの山には地雷が2万個まだのこっているという。

DMZを訪れてみて

 日本では戦争の経験がある方にお話を聞く機会がほとんどなくなってしまった。それは平和な世の中になったという何よりのことではあるが、戦争を二度と起こさないためにも当時の記憶を引き継ぐことは重要なことだろう。今回の訪問では朝鮮戦争の資料や体験談を通じて戦争に至る経緯やそこで暮らす人の考え方を知ることができた。朝鮮戦争時代は北朝鮮のことを憎むべき対象だと思っていたが、今ではかわいそうな人たちだから手を差し伸べてあげないといけないと多くの人が思っているという話が印象深かった。朝鮮半島の北と南の国交が回復するのはまだまだ先のことだとは思うが、韓国側の歩み寄りが受け入れられる日を祈っている。

 えっ、感想全くエンジニアじゃなくない!?と思ったあなた。正解のリアクションだ。

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